名古屋城天守閣木造化関係予算で

昨日、新年度予算を審議してきた名古屋市会2月定例会が閉会しました。

新年度予算案では、消費税増税に伴う料金改定など、問題のある議案もあり、私たちは反対理由も明らかにして態度に臨んできました。

名古屋城天守閣木造化をめぐる特別会計予算については、これまで解体と木造化の一体で進めるとされてきたものが、文化庁の許可が下りそうもないということでこれまで申請ができずにいました。そして今も、専門家の集まりである特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議の石垣部会の了承も得られる見込みがありません。

見込みがないため、解体復元の一体での申請が難しい状況。だったらとりあえず壊してしまえと、解体のみの予算案を提案してきたのが今回の議案でした。

まるで沖縄・辺野古への埋め立て強行と同じ手法で行おうとしていると言わざるをえません。

ちなみに沖縄では、埋め立て強行によってこれまで賛成とも反対とも言っていなかった人たちが、沖縄の声を聞かない政府に対する怒りの声が広がって、先日の県民投票の結果につながったというお話をお聞きしました。

そういった予算案ですから、この特別会計に反対をしたのですが、今回は自民党から3名の議員が棄権するという状況に。これまでは2名の議員が反対をしていたので、(反対から棄権に変わったとは言え)疑問を態度に表明する議員が増えたことになります。

今の天守閣も文化財的価値があるということは、名古屋市自身が認めており、文化庁も現天守閣の価値について考えるように名古屋市へ意見をしています。それだけに、今の天守閣は貴重な建造物です。

まずは木造化を中止し、市民の声を聞き、耐震補強・コンクリート劣化補強で後世に残していくべきです。