第十二回「暴に報いるに暴を以てせず」
こんにちは、高橋ゆうすけです。原爆記念日など、戦争に関わる話題が多いこの時期、平和の大切さ・尊さというものを改めて考える時期です。
今回のテーマはそういったことから「平和への勇気」ということでお話をします。 戦時中、日本は様々な非道を行ってきました。軍国主義の元、正しいことと信じてはいたのでしょうが、振り返ってみればやはり非道なことです。
そうした日本軍の兵士に対し、戦勝国となった中国では、国の施策で日本兵に対しての死刑をしない、という方針を決めたそうです。なぜそんな方針を決めたのか、それは、一つは日本兵自身が自らの行為を見つめ、考える機会を作り、そのことを反省するまで根気強く接し続け、反省をしたところで、自らの行為を日本で語り部となること、そうすることで戦争の悲惨さを伝えることになるからということでした。
二つ目は負の連鎖を断ち切ることでした。そしてただ刑罰を処さないだけではなく、薬の必要な人には薬を与えるなど、命を大事にした処遇が行われました。これは、家族を殺されたという人にとっては耐え難いことだったにも関わらず、戦争の悲惨さを二度と繰り返さない、とても勇気のいる行動だったと思います。
「暴に報いるに暴を以てせず」、今一度この言葉の意味を考え、平和の闘いを、対話による紛争の解決への道を、私たちはしっかりと選んでいかなければならないと感じています。