11月定例会閉会

先ほど、名古屋市会11月定例会が閉会しました。

本会議において、市民から出された請願のうち、「子供たちが健やかに育つために病児・病後児デイケア事業の拡充と一時保育事業の拡充を求める」請願について、所管である教育子ども委員会では不採択すべきと議決されたため、採択を求めて討論に立ちました。

討論の途中、他党議員からは「民間でなんでいかんのだ」といった論点のずれたヤジも飛んできましたが、私たちは民間だからダメと言っているのではなく、民間も一時保育事業はやっているが実態として待機児童対策となっている中、公立保育所としての機能を十分に発揮していくべきという観点での討論を行いました。

2分という限られた時間での討論でしたので、聞いたお話を全て盛り込むということもできませんでしたが、「1時間リダイヤルしっぱなし、その間子どもがぐずってしまうことも」「たまにしかやっていないし定員も少ないからもうあきらめている。本当は利用したいんだけど」「ほんの数時間預かってもらえるだけでも、生活に必要なものを買いに行ったりすることができるようになる」「リフレッシュ保育で子どもを預けられたお母さんの顔色が生き生きとしたものに変わるのがよくわかる」「民間でもやっているけれど、公立で手厚くやってほしい」など、保護者の方や保育園で努めている方からお話をたくさんお聞きしました。

結果は、日本共産党以外の全ての会派が「不採択に賛成」と起立し、請願の採択はかないませんでした。

子育て応援といいながら、公立では保育事業を拡充させようとしない、その一方で巨大な(5,000台収容可能)市営立体駐車場建設に193億円も使おうとしている、こうしたお金の使い方に賛成する他会派の議員の感覚を見ると、誰を向いた市政を行おうとしているのかと疑問を感じてしまいます。

討論原稿は以下の通りです。

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ただいま議題となっております「子供たちが健やかに育つために病児・病後児デイケア事業の拡充と一時保育事業の拡充を求める」請願のうち「公立保育所のリフレッシュ預かり保育事業の拡充」について、採択を求めて討論します。

リフレッシュ預かり保育事業は2012年5月より、「育児疲れを解消し、新たな気持ちで育児に取り組めるように」と始められました。保育所に子どもを預けている保護者には、育児相談も含め支援があります。しかし、子どもが預けられない保護者は、子どもと離れて過ごすことも相談することもなかなかできず、育児ノイローゼ、児童虐待につながってしまうこともあり、虐待防止の観点からも非常に大切な制度となっています。

現在、この事業を行っている公立保育所は1日10か所程度、1か所につき2名の定員なので、予約がすぐに埋まります。保護者からは「数時間でも預けられると心が楽になる。しかし預けられないとイライラしてやさしくなれないし家族とも喧嘩してしまう。そんな自分に後悔する。もっと利用できる日を増やしてほしい」などの声があがっています。

民間保育所も一時保育事業を行ってはいますが、事実上、待機児童対策となっており、リフレッシュには使えないのが現状です。当局も、「在宅での子育て家庭への支援拡充は必要」との認識を示しました。だったら、保育士も増やして、育児に悩む保護者の願いに寄り添う公立保育所のリフレッシュ預かり保育事業を充実させるべきです。

以上のことから、本議会がこの請願を採択することを呼びかけて、討論を終わります。

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