名古屋港管理組合議会6月定例会報告その2

名古屋港管理組合議会3日目(最終日)、本会議では各委員会に付託された議案の採決が行われました。

第9号議案 平成27年度名古屋港管理組合一般会計予算
・・・ 賛成多数で可決(日本共産党は反対)

第10号議案 平成27年度名古屋港管理組合基金特別会計予算
・・・ 簡易採決による全会一致で可決

第11号議案 平成27年度名古屋港管理組合施設運営事業会計予算
・・・ 賛成多数で可決(日本共産党は反対)

第12号議案 平成27年度名古屋港管理組合埋立事業会計予算
・・・ 簡易採決による全会一致で可決

第13号議案 名古屋港管理組合情報公開条例及び名古屋港管理組合個人情報保護条例の一部改正について
・・・ 簡易採決による全会一致で可決

第14号議案 名古屋港管理組合行政手続条例の一部改正について
・・・ 簡易採決による全会一致で可決

 

反対理由は、特例港湾運営会社への管理運営の移行によって、名古屋港管理組合の収入が大幅に減少、将来その収入を取り戻す見通しが不明確であることを理由にしたものです。

 

本会議終了後、ガーデンふ頭賑わい創出検討特別委員会が議場で行われました。

私は以下のやり取りを行いました。

「今回の検討範囲であるガーデンふ頭の範囲はどこまでを指しているのか」

「ガーデンふ頭交差点の東西道路の南側にある一般の利用に供する施設と考えている」

「中川運河の水質のことが問題となっているが、名古屋港水族館からの排水が気になるという声も聴かれる。水族館の西側から南側緑地へと連なる海岸プロムナードは隠れた散歩コースとして穴場的な人気もあるところだが、海からの匂いが気になるという声が出ている。水族館からの排水について、水質などの管理については十分におこなわれているか」

「使用後の海水については再度ろ過を行い放流している。放流に当たっては水質について日々計測を行い、監視するとともに、計測結果については、関係機関に提出し、測定値が水質汚濁防止法等の基準に適合している」

「水族館からの排水に問題がないとすれば、海自体に何かの原因があることになる。ここを対処しなければ、水族館には何も問題なくても水族館に対する評判が悪くなってしまうこともあるので、対策を講じるように要望する。」

「ガーデンふ頭の中で多くの方が利用しているポートハウス、ここもかなり古い施設だが、現状と今後の計画はどのようになっているか」

「昭和61年4月に整備され、30年が経過することから、屋根の屋内外の塗装、ガラスの飛散防止、遮熱フィルム貼りを施工する予算を計上した。工期はおおむね10月から2月を予定」

「さびも浮いている状態、きれいになればそれだけで明るくもなるし、使う人にとっても気持ちがいい。地震による被害もできるだけ少なくなるように、合わせてしっかりと進めるようお願いする」

「説明資料にはどこにも出てこない施設だが、この管理組合本庁舎でもあるこの港湾会館について、ここはガーデンふ頭の顔ともいうべき施設だと思うが、この港湾会館も特別委員会での検討対象として考えてもいいのか」

「検討対象となると考えている」

「この港湾会館については様々な要望を聞いている。その中で特に集中しているのが2階フロア。たとえば大会議室の使い勝手が悪いという意見が出ている。特に音響の悪さと防音の悪さをどうにかしてほしい、という声をたくさん聴く。レセプション、パーティーを開いたとしても楽器や和太鼓の演奏、コーラスなどを行うと3階まで音が漏れてしまうため、使うことができないという苦情がある。何とかならないか」

「港湾会館ホールに代わる施設として、名古屋市港文化小劇場類似施設も整備されており、ガーデンふ頭においても従来から文化的な催しも開催できるよう、ポートハウスを開放していることから、現港湾会館の会議室に音楽ホール使用の防音性能は備えていない。貸し会議室での楽器等の演奏については、他の会議室、入館団体に迷惑にならない範囲で、事前に指定管理者に相談して利用してもらう」

「そもそも港湾会館のホールをなくしたときに、一定の機能はこの大会議室で代替できるとしていたはずだが、全くただの会議室となっている。話が違うのではないか」

「港湾会館の第一会議室は100人以上が参加する催しが開催できる施設と考えている」

「100人以上が参加する催しが開催できるということだが、催しに参加した人が楽しく過ごすことができるようにするためにも外に音の漏れないような防音設備のある多目的ホールがあるとよいと思うので、検討するよう要望する」

「2階ロビーについて、解放感もあっていいと思うが、利用方法についてどうなのか。3階の会議室フロアもただの廊下、圧迫感が感じられる。せっかく軽い飲み物を提供するコーナーがあるのだからゆっくりお茶くらい飲んで談笑できるスペースを作るなどしてみてはどうか」

「指定管理者が自主事業として喫茶営業を行っている。ほかにも座って缶コーヒーなど飲めるスペースが北側自販機コーナーに設置されている。3階フロアは利用者の受付机スペースとして使用され、廊下通路は避難経路を含んでいる。空間活用については、消防法など様々な制約もあるのでそれを確認していきたい」

「実際に北側自販機コーナーのスペースに行かれる方、どれほどいらっしゃるのだろうかと疑問に思うところ。様々な制約もあるようだが、この港湾会館に来られた方が楽しく過ごすことができるような空間づくりを進めてほしい」

「説明資料では、イベントがいくつか紹介されているが、この港では冬の花火としても親しまれてきた「スターライトレビュー」に関する記載が全くないというのはなぜなのか」

「スターライトレビュー」は平成2年に中部日本放送株式会社によって開催されたのが始まり、実施主体の構成メンバーの変遷はあったが、クリスマスツリーやイルミネーション、花火大会を実施。平成26年で25年の年を経て事業を終了し、実行委員会は解散。本組合としても冬の賑わい創出は大変重要と認識しており、予算を計上している。新たな実行委員会を組織し、民間からの提案を活用した企画提案型事業者選定を実施し、閑散期における賑わいの創出に努める」

「大きなクリスマスツリーもあったはずだがどうなったか」

「昨年度は財政的に厳しく、ツリーの設置は断念した」

「民間活力の活用も大事なことだとは思うが、管理組合側が主導して提案をしていき、その中で地元や民間企業にもかかわってもらえるような冬のイベントを作り上げていくことも大事なこと。これまでの経験も踏まえてイニシアチブをとるよう要望する」

また、やりとりの中で、ガーデンふ頭エリアにあるすべての会議室やホール、野外コンサート場などの配置がわかるものと、それぞれの施設の利用者数がわかる資料及びガーデンふ頭でのイベントはどのようなものがあって、それぞれどれだけの人が集まっているのか、次の委員会で資料を出してもらうよう要望を出しました。

山口清明議員からもガーデンふ頭東地区について、本会議に続けて質問を行いました。

結論を出すという委員会ではありませんでしたので、今後もこの問題について、継続して審議していく予定でいます。