教育委員会へ申し入れ

名古屋市の学校の先生が足りない!

学校現場で、休職の代わりの先生が見つからないという状況が起きていることを受けて、本日、緊急の申し入れを行いました。

 

(左から)岡田議員・高橋・青木議員・田口団長。一番右は金田教育次長

今日現在、名古屋市の学校には33人の先生が足りない状況となっています。

担任業務については、校務主任や教務主任がおこなっているため、穴は空いていないとのことですが、それでも人数的に足りていないことは事実です。

 

先生が足りないという状況は昨年もありましたが、例年以上に足りていない状況です。

これは、私も指摘をしてきた、教職員の県から市への権限移譲に伴う臨時教員の労働条件の低下によって、他市への流出が実際に起きてしまったことも要因となっています。

来年度以降は、2か月の再雇用禁止期間の事実上の廃止(公募を条件に再雇用禁止期間を1日にする特例を上限回数なしにする)など、一定の労働条件の改善は見込まれていますが、遅きに失した感が否めません。こうなる前に改善をと訴えてきたのですが。

 

市教委は、教員免許を持っている人に声をかけているそうですが、これも私が指摘しましたが、いわゆるペーパーティーチャーの場合、教員免許更新講習を受講していないため、教壇に立てないという方が大勢いらっしゃいます(ちなみに私もその一人)。

そのこともあって、やはりなかなか臨時教員が見つからないということだそうです。

(なお、教員免許更新制度を導入したのは、第一次安倍内閣)

 

そもそもは、臨時という不安定な身分で、正規教員と同じ内容の仕事をさせようとしていること自体が大きな間違いではありますが。

 

以下、申し入れの文章です。

 

名古屋市教育委員会
杉崎正美 教育長
2018年2月13日
日本共産党名古屋市会議員団
団長 田口一登
深刻な事態となっている教員不足の年度内解消を求める緊急申し入れ
本市では、本務教員の産休育休や病休などの代替要員として配置されている常勤講師の不足が深刻な問題となっている。2018年2月9日現在、小学校と特別支援学校あわせて30人の不足が生じており、およそ同時期である2017年1月の11人と比べ、3倍近い欠員となっている。
このため、学校現場では、校長、教頭をはじめ校務主任、教務主任までが、クラス担任となり、授業を手分けして兼務するという異常な事態となっている。担任が事実上不在となれば、児童・生徒にたいして、全責任を持つことは困難であり、その結果、毎年担任が行う個人懇談会まで、急きょ中止せざるを得ない学校も出てきており、児童・生徒や保護者、学校全体に混乱をもたらしている。
こうした混乱の原因の一つに、教育委員会が「臨時的任用職員を再び雇用する場合は2ヶ月の『再雇用禁止期間』を設ける」という総務局の通知に固執し、その対応が遅きに失したため、臨時教員がより条件の良い市外・県外に流出したことにある。
さらに、名古屋市が必要な本務教員を採用してこなかったために、毎年度初めに100名前後の本務教員が不足し、常勤講師で穴埋めすることが常態化している。事態の根本的解決のためには、本務教員の採用を増やすことが不可欠である。
以上のことから、教員不足を解消するため、次の事項を実行するよう強く要望する。
1. 新年度までに、すべてのクラスに担任が配置されるよう、常勤講師の確保にあらゆる手立てを尽くすこと
2. 年度当初の本務教員の欠員を基本的になくすよう、新規採用を大幅に拡大すること