久しぶりのブログとなってしまいまして申し訳ありません。
名古屋市会は明日までの予定で、2月定例会が行われています。
今回、私は個人質問に立ち、名古屋市の臨時的任用職員の再雇用禁止期間の問題についてと、介護保険事業における新総合事業について、当局の姿勢を質す質問を行いました。
議会報告については
高橋質問と答弁(全文)
をお読みください。
そして、今日まで、各常任委員会で、予算についての審議が行われました。
(このブログを書いている時点では、経済水道委員会及び財政福祉委員会はまだ審議が終結していません)
私の所属している教育子ども委員会では、いくつかの問題点と、ぜひ進めてほしい施策について、私も質問を行いました。
子ども青少年局に対しては、
まず、障害を持つ子ども(幼児)が通う発達支援センターにおける、待機児童(市は「利用できない児童」と表現)が今何人いるか、また発達支援センターへ人件費として支給している運営費補給金について、市の負担を減らすために施設に対して施設稼働率(子どもの出席状況などから計算)を固定化し、一定の施設稼働率があれば収益が挙げられるようにしたという問題について取り上げました。
発達支援センターの待機児童数は、昨年4月1日時点では19人(一昨年の4月1日時点では11人)、今年3月1日時点での待機児童になる見込みの人数が22人(その後、施設の努力等で人数の変動はある模様ですが)と、年々増えています。昨年については、民間の発達支援センターである南部地域療育センターそよ風が定員を10名増やしたものの、今年は定員の増はなく、療育を希望してもうまくマッチングしないということが問題となっています。
このような問題を解決するためにも、発達支援事業所を増やしているといったような当局の回答もありました。
私は発達支援事業所の役割を否定はしませんが、人員基準等、手厚い支援をすることのできる発達支援センターに通わせたいと考える保護者の願いに寄り添うことは大事。そのためにも市として、児童発達支援センターの増設を含めて、しっかりと考えてほしいと要望をしました。
また、この待機児童がいることにも関係してきますが、民間の発達支援センターに支給されている運営費補給金について、名古屋市は来年度、施設稼働率を88%とみなした運営費補給金の支給としています。
ちなみに今年度は、85%ということになっていますが、その基準を満たした民間の発達支援センターは、5か所中1箇所のみ(発達センターちよだ(9%))(他の施設は、南部地域療育センターそよ風(74.1%)、東部地域療育センターぽけっと(82.0%)、発達センターあつた(80.8%)、さわらび園(83.2%)。)(公立の発達支援センター(知的)では、中央療育センターみどり学園(73.6%)、西部地域療育センター(68.1%)、北部療育センター(68.6%))という状況です。
障害を持った子どもは、身体が弱いという子もいて、毎日通うことができないケースもあります。にも関わらず、このような無茶な施設稼働率を設定していることによって、事業者は、赤字運営を余儀なくされています。
以前の運営費補給金は、子どもの出席率に応じた補助金が国・県から支給され、そして残りの部分を市が支給し、100%の金額を補助できるようにしていました。
しかし、施設稼働率を設定したことによってどうなったか。来年度のケースでいくと、施設稼働率が80%だった場合、その部分は国・県から支給されますが、最初から施設稼働率を88%と見做しているため、名古屋市は12%分の補給金のみ支給、結果、国・県と併せて92%の金額しか支払わないということになってしまいます。
事業者の経営が傾いてしまえば、充実した療育を提供することも難しくなってしまいます。これでは障害をもった子どもを持つ保護者の方にとって、冷たいと言わざるを得ません。
子ども青少年局は、この問題は、定員の1.1倍の子どもを受け入れることで解決できるとしています。そうすれば待機児童も解決できるというのです。
そんなおかしな話はありません。実際に定員超過入所をしているセンターでも、稼働率は80%程度です。また、超過入所をと言っても、地域にばらつきがあるため、センターによっては定員の1.1倍の申し込みがないというところもあります(各発達支援センターは担当する行政区があります)。そのような中で、計算上は可能だと言っても、現実としては大きな問題を抱えている制度となっています。
私自身、この問題は議員になってから知った問題でしたが、何度も当局に対して意見を述べてきました。今回の予算委員会でも、従前の支給方法に戻すべきと強く訴えました。
しかし当局は、問題があるとは考えていないと答えるのみ。1.1倍の入所に関しては、状況等分析し、検討していきたいとの答弁がありましたが、あまりにも冷たい姿勢だと断じました。